CHALLENGE挑戦する風土

社内コミュニケーションの
デジタル変革への挑戦

情報の流通と手続きを劇的に改善する『conettoEX』

飲食・サービス業界に特化し“働きがいを高める”
クラウド型人事労務ソフト『conettoEX』の開発

ファイブグループが独自開発した『conettoEX』は、飲食業界に特化したクラウド型人事労務ソフトだ。社内コミュニケーションの課題を解決するシステムであり、現場目線を重視した使い勝手のよさから、業界でも注目され、外販による他社への導入が進んでいる。『conettoEX』は全従業員が利用するアプリであり、社内の人事データベースを一元管理することで、入退社手続き、契約書作成、申請・承認といった手間のかかる作業を大幅に削減。また社内報配信、イベント告知、出席確認、アンケート送付といった連絡を一斉に行えるようにすることで、届けたい情報を確実に届け、回収したい情報を確実に回収することを可能にした。コミュニケーションにかかるコストを大幅に削減したことは、業務効率の改善だけではなく、“働きがい”を生み出す社内コミュニケーションの質を大きく向上させることにつながっている

社内のバラバラな連絡ツールを、まずはひとつにまとめることから。

「スマホが普及して人の行動が変わっているにも関わらず、会社がデジタル化の動きについていけてない危機感がありました」と語るのは『conettoEX』の起案者であり、現在conetto事業部長としてプロダクト開発と外販をリードする家中慶太。2012年頃からwebマーケティングの責任者として、スマホに最適化したマーケティングを推進してきた。家中がはじめに着手したことは、店頭でビラをまくといったアナログな集客手法から、スマホを起点とした集客へと意識を転換すること。販促費の使い方を変え、予約数の大幅な増加を実現した。スマホをまずは、お客様とのつながりを生むツールとして活用する。その次の段階として考えていたことが、社内コミュニケーションもスマホを主軸にした方法に変えることだった。

「それまで社内の連絡手段がバラバラでした。責任者に委ねられているので情報の伝達手段にルールがない状態。たとえば店舗内の連絡網は店長を中心としたグループライン。社員が知るべき本部からの情報は店長会議。社内掲示板やメールだけで案内される情報もあり、問い合わせには電話で対応する。このままでは情報の流通状況が把握できず、コミュニケーションのロスが増える懸念がありました」


onetto-EX(コネットイーエックス)とは

電子署名法の改正に合わせ、全従業員の入社手続きを完全デジタル化。

家中は、社内コミュニケーションを改善するために社内SNSの立ち上げに着手する。社内手続き、シフト、給与明細など、誰もが使わざるをえない機能を集約することで、利用率を高める方法を考えた。絶好の機会となったのが2019年4月の電子署名法の改正により、雇用に関する各種手続きが電子申請できるようになったこと。

「社内コミュニケーションを一元化するためには、まずは全員に使ってもらう状態にすることが先決でした。利便性はその後の話。アプリをスマホにインストールしましょう、と声かけするだけではやらない人も出てきます。使わないと困るものであれば、全員が利用するものになる。電子署名法が改正され、雇用手続きが紙から電子申請に変わるタイミングをチャンスととらえました。入社手続きをする際に必要であれば、誰もが利用するものにしやすい。LINEを軸にした従業員アプリの構想はもともと頭にあり、提案書を社長に提出し、急ピッチでシステムを開発しました」




conetto-EXで実現できること

人によってメニューをカスタマイズ。必要な情報を、必要な人に。

2019年10月、『conettoEX』の前身となる従業員アプリが全社に導入される。社員、アルバイトの全員が利用し、必要な情報が、必要な人に着実に届くようになった。表示されるメニューは職位によってカスタマイズされるため、店長限定、社員限定といった情報の扱いも自在にコントロールできる。メッセージの既読を判別して、開封を促すこともできる。

「ファイブグループには2000人近い従業員がいます。100店舗以上、多拠点で展開しており、アルバイトは流動的です。こうした飲食グループという業態に対応し、要望を満たすシステムは世の中にないことから、業界他社に興味を持たれることも当初から予測していました。セミナーで案内をすると、非常に反応がよかった。参加した会社のほとんどから導入を検討したいと声がかかりました。当初開発した従業員アプリはファイブグループに最適化されているため、汎用性がありカスタマイズしやすいものにすべく、優秀なエンジニアを集めて『conettoEX』として再構築しました」

社内報を紙からデジタルに、オープンに。読了率が大幅にアップ。

デジタル化により社内報も紙からwebに変化。そして、オープン社内報として社外でも読まれるものに変わった。コーポレートコミュニケーション部で広報を担当する式地知美は、デジタル化によって、社内報の読了率が断然アップしていると言う。

「コロナ禍もあり、紙の社内報をつくっても届けることができず、どこにいてもスマホで読めるようにしました。デジタル化したことで、どれだけ読まれているかも把握できる。これにより社員は約9割、アルバイトも約6割が読んでくれていることがわかりました。毎月アンケートを取り、興味を持った記事や、読まない人にはその理由を聞くこともできます。今まで以上に、ちゃんと伝えたい意識が高まり、関わってくれた人にも熱意を伝えたいと思うようになりました。取材された側にも喜んでもらえるし、自分から拡散したいと思われるものにしたい。Webは社外の人も見ることができるので、取材したスタッフがSNSで拡散してくれて、アクセス数が一気に1000増えるといったことも実際に起きています」

2019年→2021年の成果

アルバイトも自分から情報を得て、積極的に行動できるようになった。

社内報は他の店舗で働く人材や、会社の動きを知るきっかけとなる。記事に興味を持って話を聞きに行くなど、社内コミュニケーションを活性化させる効果もある。社内報に限らず、会社が発信している情報が全員に届くようになったことで、アルバイトも自発的に単独行動できるようになったと式地は感じている。

アウトプットの量とバリエーション

「たとえば社内でイベントがあるときに、以前であれば店長から広報されなければアルバイトは知る手段がありませんでした。今はイベントの開催を知るだけでなく、アプリでそのまま参加予約までできる。主催側としても、参加者が事前に把握できて、簡単にリマインドや出席確認まで行えるので、確実に運営することができます。アルバイトも自ら情報を得て、自ら行動することが当たり前になり、コロナ禍での休業手当の支給など、知りたいことを自分から本部に問い合わせることができたし、ワクチンの職域接種の際も、同様の仕組みを利用して、全従業員から素早く希望を取ることができました」

サービス業界までをターゲットに、課題を解決し、業界をもっとよくする。

『conettoEX』は社内コミュニケーションを効率的にすることはもちろん、人と人のつながりを活性化させることにもつながる。家中が大事にしていることは、ファイブグループの理念にある「『楽しい』でつながる世界をつくる」こと。そして「21世紀を代表する飲食カンパニーになる」ことだ。

「ファイブグループの真似がしたいと他社に思われるような取り組みをしていきたい。核にあるのは“楽しい”でつながることが大事だということ、『conettoEX』は人のつながりを生む仕組みであると伝えています。スマホを利用して、従業員とのコミュニケーションをつくることはもちろん、お店のファンをつくることも視野に入れている。僕たちの強みは現場目線で考えられること。システムを再構築する際は、テスト導入にご協力いただいた企業にも課題や要望をヒアリングして、機能に反映していきました。結果、飲食業界はもちろん、広くサービス業界で利用できるシステムになったと自負しています」

ファイブグループは「人と向き合う」ことで成功できる会社。

リアルなコミュニケーションを大事にするという価値観があるからこそ、デジタル化の目的・役割が明確になる。『conettoEX』は「ともに繋がり、楽しく人が人らしく輝ける社会」を作りたいというビジョンから生まれた。家中が目指していることは、「働く人もサービスを利用するお客様も、楽しく最高の体験ができるように、デジタルプラットフォームで繋がり、より良い環境を提供していく」ことだ。

「ファイブグループはやりたいことが何でもできるというよりも、“人と向き合う”ことで成功できる会社だと思っています。相手がどんなことを課題にしていて、どんなことを解決したいと思っているのか。“人と向き合う”コミュニケーションを軸に考えたい。リアルで対面する会社や店舗でのコミュニケーション、データに基づいて行動を補助するデジタル化したコミュニケーション。お互いのバランスをうまくとれるようにすることが重要です。『conettoEX』を使って、目指す世界の実現に挑戦していきます」